ヤクルトレディはやっぱりスゴいってことだな

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ヤクルト本社が販売網を確保するためにヤクルトレディ3,000人の正社員化を検討中らしい。
背景はコロナ禍で他業種に人材を奪われているから、ということらしい。
そもそも知らなかったのだが、ヤクルトレディはヤクルト本社は個人事業主として契約していて「給与」ではなくて「売上からの報酬」ということらしい。

ということを考えると、
新型コロナ発生 → 外出自粛 → オフィスに人がいない → ヤクルトレディの売り上げ伸びない…
新型コロナ発生 → 外出自粛 → 販売活動で外出できない → ヤクルトレディの売り上げ伸びない…
みたいなことが起こっていたのだろう。
そうすりゃ、売り上げもないし、収入もなくなるわけだから、生活の糧を得るために仕事を変えることになるわな。

直接聞いたことはないのだけど、ヤクルトレディは子供のいる方がかなりの割合を占めているらしい。
保育所で子供を預かり、しっかり営業ができるなら歩合制なので収入も上がる、というシステム。
確かにレディしかいないし、年齢的にも極端に若い人は見たことがないような気がする。。。あくまで記憶ベースだけど。

実際にヤクルト本社は、全国で約32,700人いるヤクルトレディのうち3,000人を対象に正社員化する見込みで、固定給を支払う、保険関連の費用を負担するってことになるが、それでも正社員化しないと人が抜けてしまうことの売上げ減少リスクが高いのだろう。
そう考えると、ヤクルト本社の販売手法もさることながら、ヤクルトレディの営業力もスゴく高いレベルと言うことなんだ。「目に見える実物のある消費を売ることはそれほど難しくない」、みたいなことを聞くけど、類似の商品がコンビニとかで買える中、あえて対面販売で売上を出すのも技術のすごさだろう。

ヤクルト本社の危機感自体は理解できるけど、将来的にテレワークが定着することになるとオフィス街でのヤクルトレディの販売網で売上は維持できるのか???
その時は住宅街での需要が伸びて減少分を支えるのか? これは直感的に違うだろう。
オフィスで買う人は、オフィスに来るレディがいて、日課的な感覚で買う人が多い気がする。テレワークで在宅になれば、スーパーで買い物することで代替するか、そもそも競合商品(他の飲料など)が多いので買わなくなるってこともあるのではないか。

とはいえ、ヤクルトの商品としての絶対的優位性は変わらないものなので、会社の業績面では一時的にバタバタするかもしれないが、俯瞰的に考えるとやはり強いのだろう。
海外でもヤクルトで通じるのだから、「日本のヤクルト」ではなくて「グローバルなヤクルト」。
配当利回りは1%台なので高くはないが、業績の安定感は高い。

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