個人にプロ向け商品を販売するのは正しい方向なのか。

金融ニュース

自民党の新金融立国・金融機能再生プロジェクトチームが、個人投資家に対して、これまでプロ(機関投資家)向けの商品の販売要件の緩和を提言した模様。
日本にも超富裕層と言われる人たちが増えているし、その人たちはこれまで金融商品取引法が対象としていた個人投資家とは経験も知識も違う水準にあることもある。
ということを考えると、プロしか参加できなかった商品群に参加する機会を提供することは、直接資本市場を活性化するための一助にはなると思うので基本的に賛成。

アメリカでも、一定の要件を満たした個人投資家に対して、従来よりもリスクの高い金融商品への参加を解禁する方向が検討されている。「リスクがあるってことはリターンがある」、でもそれを判断して測ることができて、かつリスクテイクする能力or資力があることが前提。

今回の流れは、機関投資家では取れないリスクを一定要件以上の個人にとってもらうことが市場拡大に必要ということなのだろう。
機関投資家と言っても、知識、経験、情報量は個人よりもたくさんあるのだろうが、投資するには説明責任を求められ、かつ年々厳しくなる金融規制の中でリスクマネーを提供することが難しくなっていることを考えると、ベンチャーキャピタルやエンジェル投資家と言われる人々の重要性が増しているので、ある種では必然な流れなのでしょう。

ということで、要件を緩和することには基本的に賛成。後は緩和がどのような設定になるのか…「緩和しました!!」と言いつつ、金融資産**億円以上、投資経験**年以上とか、”それ該当する人何人?その人たちが供給できる資金いくらと思っている?”みたいな非現実的なやつだったら、掛け声倒れになるし、「だったら海外行くし」みたいな流れになるのは避けて欲しいなぁ。

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