アメリカ連邦準備理事会(Federal Reserve Board)が、2020年9月30日に大手銀行を対象に資本還元制限を2020年末まで延長すると発表。
引き続き自社株買いは禁止、配当支払いにも上限が設定される。
FRBのプレスリリースはこちら。
そもそもこれをやる目的って…
世界的な景気低迷の中を耐えるには自己資本を潤沢にしておく!!
ということ。
シンプルといえばシンプルな考え方だけど、結局は「食料を蓄えて、嵐が過ぎるまで耐えろ!!」ってことじゃない???しかも、いつ嵐が過ぎるかはよくわからんが…という状態。
どこかで方針転換するとしたら、何を基準にして制限を撤廃するつもりなのだろうか。
景況感判断の遅行指標???
撤廃基準が分かる = FRBが景気状況改善方向と判断 ってことになるのだろう。
まぁ、中央銀行がそれを判断するってことは、その前に株式市場はすでに反応し始めているだろうから、最後の一押しにはなるだろう。
「最後の一押し」ってことは、その時はもう株価上昇の余地は限定的ってことで、保有しているものを持ち続けるか、もう売りに入るか、というサインになるのかなぁ。
けど、対象となっている銀行勢は解禁に伴って、配当したり、自社株買いをするから、そのセクターだけは上昇余地があるのかも。
だったら今から買っとけ!!ということか。インカムゲインはだいぶん先まで期待できないし、キャピタルゲインも同じく。
結局、景気低迷を乗り切れる時期まで余裕資金があるならば取れる選択ってことだな。
とはいえ、先行き不透明なので
自己資本は厚い方が良いのは明白。世界的な景気後退の嵐が吹き荒れる中、企業として生き残るには手元資金の潤沢さが肝。
”自社株買い”、”株式配当実施”で株価を引き上げることが正しい方策の一つとされてきたことを思うと、それを中央銀行が禁止するってことで、銀行としては株主に対して、
「株価上昇の方策を取りたいんです!!でも当局が禁止しているんです!!」という免罪符にもなる。
他方で、従業員へのボーナスとか福利厚生とかにお金使っていたら笑える。さすがにそこに対してもFRBが網を張っているのだろうと思うけど。
やっぱり規制産業は、なんだかんだ言ってもセクターとしては強いのか…
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