豪銀行の合併で消費者には恩恵はある、なし

オーストラリアのANZ銀行が、オーストラリアの保険会社のサンコープの銀行部門を買収しようとしていたが、国から承認がなかなか降りてなかったが、当局から承認が降りて、早晩合併することになる。

基本的な状況として、オーストラリアの銀行業界は大手4行が市場シェアの70%程度を占めており、寡占状態にある。その中で、中小銀行を合併していくことで更なる寡占が進むとの懸念があるが、当局は以前に他行のマッコーリ銀行が参入したことで寡占状況が変化したという考えで、今回の合併があっても影響は小さいと判断している。

合併は、どっちにとっても良いことなのか、どちらかが積極的に行いたいと思ったのか?という点については、どっちにとっても良いことのように見える。

理由としては、ANZ銀行側は住宅ローンのポートフォリオを大きくしたい中、すでに貸出が実行されているポートフォリオを手に入れることができ、かつ貸出拠点も手に入り、同じ拠点にある支店や設備を下げて、費用を削減することができる。
サンコープ側としては、本業ではない銀行部門を切り離すことでコストを下げることができる、他方で収入を諦めることになるが、住宅ローン市場で大手行と勝負をしていくことが将来的に有効ではないと考えている可能性があるのだろう。

なお、今回の承認に対して、他の中小銀行は寡占が進行することで市場競争が進まなくなり、消費者に悪影響があるとのコメントを出している。
この点は、ある程度の規模がないとコストがかかるため、消費者にとって良い商品の提供ができないという観点はあるので、中小規模の銀行が効率経営で達成できないコスト削減と商品提供を大手行ができるならば関係がないと言えるだろう。
一方で、寡占が進みすぎると、価格競争が働かなくなっていくことで、消費者に悪影響が出てくるのは事実と考えることもできる。

どの程度の寡占状態になると価格競争が形骸化してしまうのか、オーストラリアの寡占状態はどう見えるのか、合併を認めないことでコスト高な事業になっていないのか、どの視点で見るかによって基準が分かれそう。

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