移民の影響で家賃が上がったらしい。

どこの国でも人が入ってくる国では家賃は上がるのが常識で、オーストラリアもその事例の一つ、ということをKPMGが分析したとのこと。

2020年までの10年間の家賃上昇は年間2.8%だったが、4%上昇の予測をしている。その要因として移民の流入が多く、住宅の需給バランスを崩すためということ。
確かに、政府の政策として移民増加が挙げられているので、そもそも移民受け入れ数が多いのは事実。それに加えて、半年前くらいに中国政府がオンライン授業での留学は認めない、という方針を出したことで中国からの留学生がオーストラリアに戻ってきて、それまで需給が緩んでいた状況が締まる方向に変化していたことも影響しているように個人的には感じるところ。

実際に周りの人に聞いてみても、家賃交渉で引き上げ幅が20%と言われたこともあるらしく、元がコロナ禍後で低い状況だったこともあるが、家主の交渉力がかなり強かったらしい。なお、オーストラリアでは部屋の賃貸契約は1年更新になっているので、1年後にどうなっているかは店子としては気になるところ。
インフレで生活費も上昇している中で、家賃負担も上昇していると家計における負担が重くなるので、景気に対してはマイナス方向の影響が大きくなりそう。

他方で、投資用物件に対する需要が増加して、不動産価格が上昇すること自体は、それほど悪いことでもないのだろうが、好影響を受ける人、悪影響を受ける人が当然いるわけだし、その影響が出るタイミングもずれるのは仕方がないので、政府の役割として影響をできるだけ激変しないようにすることが求められるのだろう。
金融政策では手当が難しい話だと思うので、財政政策でどう調整するのか、政府の人気取りのために変な政策にならないようにうまく行くといいなぁ、と思うところ。

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