オーストラリアの大手銀行のCBAがSHI(世帯消費指標)を発表したところ、賃貸住宅に住んでいる家計の消費は0.9%低下しており、住宅ローンを借りている家計、住宅ローンを完済している家計の指標は1.5%増加、2.1%増加になっていたと。
この違いは何なのか?
思い当たる点としては、賃貸住宅に住んでいる人は賃貸料の変更が年に1回程度の頻度で発生して、今後の更新時に大きく上昇して、住居費が家計を大きく圧迫する可能性を感じていて、今は消費ではなく貯蓄に回そうとしているから、というもの。
住宅ローンを完済している家計の消費指標が伸びている点は、全く疑問はない。金利が上昇しようと、世の中の賃貸料が上昇しようと、自分たちが住むところに関してかかるコストが大きく上昇するようなことは想像する必要がないから。
住宅ローンを返済中の家計の消費指標が伸びている点は、金利が上昇して住宅ローンの返済額が大きくなることで家計を圧迫する可能性はあるが、返済額が上昇したとしても生活をある程度切歯して返済原資を生み出すことが、それほど厳しくないということなのだろう。
加えて、住宅価格が上昇しているので、いざローン返済が難しくなったとしても、住宅を売却すればなんとかなるという考えもあるのだろう。
賃貸で住んでいる人が消費を抑えているが、抑えている項目としては外食などが大きな要因になっているということで、その抑えた資金は生活必需品の消費に回されていくことになるのだろう。
一方で必需品もそれほどたくさん消費することはできないので、結局は貯蓄に回されて、家賃に消費されていくようになるのかと想像する。
不動産を保有している家計は潤うので、そこからの資金が嗜好品に流れたりしていくのだろう。
結局は、所得格差、資産格差を積み上げていくことになりそう。
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