失業率の上昇が見込まれるので、政策金利は引き下げ方向期待

オーストラリアの求人大手の会社が、11月の求人広告数が前年同月比で20%以上減少したと公表した。
シンプルに考えて、雇用の伸びが鈍化することが想定され、失業率の上昇も想定されるので、今後の結果にはよるがオーストラリアの金融政策は金利引き下げ方向が期待される展開と市場は考えるのだろう。

コロナ禍以降は、経済が活性化して、労働力不足が色々なところで出てきていたことを考えると、失業率は低い水準で推移していて、賃金も上昇していたので、経済環境は悪くはなかったのだろう。
ここにきて求人広告が減少している背景は何なのだろうか?
労働者が足りてきた?賃金が上昇しすぎて、これ以上に人を雇うと利益が出なくなる?とかなのだろうか…もし労働者不足が解消されてきているなら、求人数が減少するのは自然なことだろうし、賃金上昇も一服するのかもしれない。

そうなると、労働者側では、提示される賃金で働くには魅力的でないと考える人も出てきて、失業者として登録されるが、積極的に職探しをしない人が出てくる可能性もありそう。そうなると、見かけ上は失業率は上昇するので、景気が悪化したように見えるのかもしれないが、実質的には自発的失業状態だったら、どこかで生活費に不安を覚えると求める賃金の水準を下げてくる可能性があるのでは?

一旦は失業率が上昇して、景気悪化方向の動きに見えるような気がするけど、高いインフレと高い賃金が企業に求人を思いとどまらせているならば、幾らかのタイムラグをともなって、雇用者数は安定化するような展開になる、と期待したい。

とはいえ、数ヶ月は指標が出てくるたびに、そろそろ利下げか?という議論が活発化するのだろう。

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