公共交通機関の必要性をどう考える?

ニュージランドのオークランドに2026年地下鉄が開通する予定。
その中で、疑問に思ったのが、年間の維持費が2億2,000万NZドル(約200億円)にも関わらず、売り上げ見込みは4,400百万NZドルしかないので,残りの部分は税金で維持することになる予定。財源確保のためにオークランドの税収の10%が運営費に利用される予定。

地下鉄を通すためには,土地買収もあるし,地下建設のコストもあるし,作ってからの維持・運営費もあるわけで,それを賄うためにどれくらいの輸送人数が必要なのか,代替交通機関との価格競争なども考えると,人口が少ない都市で建設することの難しさを感じる。

特にニュージランドは日本と同じように地震がある国なので,建設にかかるコストも耐震仕様にすることで高いのだろうと想像すると、わざわざ地下鉄を導入した理由が何なのだろうと気になる。
地下鉄ではなく路面電車でもよかったのでは?と思うが、何か理由があるのだろう。

これを少子高齢化、過疎化が進む日本の地方都市で考えてみると、とりあえず電車を通すことが正義でもないし、持続的に保持可能なものにもならないのだろう。税金を投入して第三セクターの赤字路線を残し続けている日本の地方もある。
住民の足として重要な役割を担っている点は疑問を持たないが、実際に一人の住民が負担しているコストはいくらなのか、それは将来にわたってどれくらいの負担になるのか、、、そういうことを考えてみると、おそらくとんでもない赤字路線があるのだろう。

オークランドで税収の10%を支払ってまで地下鉄を開業する意味が何なのか、それと同じ論理を日本の地方に導入できるのか。。。
まだオークランドはニュージランドを代表する都市なので、過疎が進むことはないのだろうが、それでも人口が急増して、輸送人数が増加する見込みが、それほど近いタイミングで発生するような想像がつかない。

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