オーストラリアは失業率上昇、ニュージランドはGDPマイナス成長

なんとなく景気が悪く感じるニュースが二つ。
一つはオーストラリアの失業率が上昇した、というもの。もう一つはニュージーランドの7−9月期のGDPが前期比でマイナス成長だったというもの。

一つ目に関しては、失業率が上昇しているのは事実3.7%→3.9%だが、よくよく中身を見ると労働参加率が上昇しているので、職探しをしている人数が増えているので、単純に「悪くなった」と騒ぐだけでもないのだろう。
実際に前月の発表数値との対比で見ると、労働参加率上昇、失業率増加、パートタイム減少、フルタイム増加、という関係があるので、働きたい人は増加していて、見合った職が見つからないのかもしれない、と考えると悪くない傾向なのかと想像。
実際に自然失業率は明確に提示されていないが、4−4.5%近辺が想定されているものなので、それよりも失業率が低いということは、まだ引き続き労働供給が不足しているのだろう。
ただ、中央銀行は失業率に気を配っているので、どこまで表面上の数値のインパクトがあるのかの判断が難しい。

二つ目に関しては、コロナ後に世界で最初に政策金利引き上げを行なって、その後、引き上げ停止も一番早かったニュージーランドで成長率が鈍化して、マイナスに入ったというもの。
インフレが高い状況が続いていて、基本的に輸入に頼る国ということを考えると、経済状況が厳しくなるのは不思議ではない。ただ、すぐに利下げに入るのか?というレベルまでには至っていないように見られる。
国規模が小さいので、他の先進国の比較対象には単純にできないが、利上げを行ってから、停止、その後引き下げに入るのか、というメルクマールとしては気になるところ。

アメリカでも利上げは停止されて、利下げ機運も話題としては出てきているので、世界の中央銀行の関係者はなんとなく気にしながらニュージーランド中央銀行の動きを見るのかな…

2024年に向けて何かのインディケーションになるのか、まだまだヒントとして考えるには材料不足なのか。

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