オーストラリアの景気はそこそこ見通し

オーストラリアの大手銀行の調査レポートが2つ出ており、両方の結果を混ぜ合わせて考えてみると、とりあえずオーストラリアの景気見通しは、「良くもないけど、悪くもない」、という感じなのだろう。

具体的には、NABが公表した企業景況感では、1月分は前月から2ポイント下がって6ポイント。0よりも上なので良し悪しで言えば、良い方向だけど、前回から下がっていること、長期的な平均を下回っている、ということで、少し見通しにくいけどそこそこ、みたいな感覚を受けている企業経営者が多いのだろう。

もう一つはWestpacが公表した消費者マインドでこれは86で前回よりも6.2ポイント上がっているが、まだ100を下回っているので、全体的には良くないけど、前よりはマシかな、という感じなのだろう。

ということで、混ぜてみると、良くもないけど、悪くもないので、「そこそこ」という感じになるのだろう、という感想。

実際に自分の周りの生活を見ていても、何かが大きく変化しているような気はしないが、小売店や飲食店の入れ替わりがあって、空き店舗が以前よりは少し減少したような気はするけど、それほど活気があるようにも見えない。 これ自体がニュースを見たことでバイアスが入っていて、フラットな目で見れていない可能性もあるので要注意。

いずれにせよ、個人は引き続き悲観的な感覚にあるらしい。
インフレ率はまだ高いので、生活費高騰で家計を圧迫することからくる印象は理解できる。一方で雇用環境は良好な状況が続いているので、そこまで不安になることもないのだろう。この辺の心理的なものと、実際の結果との綱引きが、人間の将来見通しに対してポジティブにもネガティブにも反映されているのだろう。

これを見て、金融市場の参加者、中央銀行が動くことを考えると、理論を考えるのに時間の概念が入り、かつ代表的個人の設定が難しい状況で、理論的には正しいが、結果は違う、ということになるのは至極当然なのだろうなぁ。
ということは、とりあえず多数派に乗っていく、多数派が考えそうな方向に乗っていく、ということなのか???それに乗ることを考えていること自体が多数派なのか? トートロジーみたい。

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