オーストラリアの失業率が低下したのは求職者が減っただけ

9月の失業率が発表され、失業率は3.6%と前月からは0.1%低下して、ここだけ表面を捉えると雇用環境が改善したように見える。
ただ、中身を見てみると求職者数が減少していて、失業率が低下した主な要因は自発的失業者が増えてしまっただけの様子。

とはいえ、ここ1年くらいは3.5%ー3.7%の範囲を行ったり来たりしているので、基本的な定常状態に入っているように見える。
自発的失業者が増えている要因はどこにあるのだろう?求人内容と賃金が見合わないのか?
その場合、生活費があるのならば、労働者にとって条件が改善されないと傾向的には変化しないのだろう。

他方で、いまだに人手不足だという状況は大きく変化しているようには見えないので、それほど遠くない将来に雇用条件の改善がなされるような動きが出てくるのか、
よくよく考えてみると、職種によってはすぐに技術がある人が見つからないので、どうしようもない業態もあるだろうし、簡単なサービス業などであれば待遇変更だけで一気に状況は変化するのだろう。
とはいえ、単純労働であっても人の取り合いが頻発するのは必至な感じがする。賃金を払うために商品価格を上げるのか、ステルス値上げで内容量を少なくするのか、というような動きが出てきて、消費者側が一時的には負担を負う形で進むようなイメージがある。

基本的に国として、人口高齢化、人手不足はおそらく永遠のテーマになっているのだろうから、人手をできるだけ使わずに処理できる業務が多くなることが、根本的な状況変化のために必要な対応な気がする。

コメント