オーストラリアでは、Fare Work Committeeという労使間の問題事項の解決を図る公的機関がある。
そこの判断として、オフィス勤務は労働生産性を上げる、という考えが示された。ただ、在宅勤務を認めないなどの一方的な話ではなく、在宅勤務をしている人がオフィス出勤することで生産性が向上するという考えの様子。
会社側にとっては、一部では朗報なのだろうし、労働者側にとっては使い方が問われるような状況になるのだろう。
実際に、月曜日と金曜日のオフィス街は人が少ないし、通勤時間の公共交通機関や道路状況も混雑度が低いように感じる。週初と週末に在宅勤務を選択している労働者が多いのは事実に感じる。
確かに、子供の学校送迎の時間のやりくりなどを考えるとオフィス勤務よりも在宅勤務の方が時間の自由度が高いし、労働者個人にとっては良い環境なのだろう。その中で、どれくらい労働生産性があるのか、そもそも高まるのか、下がるのか。。。というのもどう測るか難しい感じがする。
自分がコロナの時に在宅勤務をしていた状況を考えると、在宅勤務の環境(ハード面の通信、デスクなど)が整っていれば、オフィスで働くことと変わりなく出来ていたように思う。朝起きる時間も変化なかったし、昼休みに家事をする時間ができたりして、全体的なバランスは向上していたように感じる。
いずれにしても、ハード、ソフトの両面で環境が整っていれば、という前提が割と大きな位置を占めるように思う。オーストラリアでそれができるか、というと、デスクは適当に用意できる気がするけど、通信は日本対比では遅いので、大容量通信が必要になるとその面で手当にしっかりと費用をかけないといけないのだろう。
オーストラリアでの現地の福利厚生では交通費は基本的に出ないので、在宅勤務が可能になると、実質的には可処分所得の増加にもなるので、在宅勤務を求める声が労働者側から出てくるのはよくわかる。特にガソリン代が上昇していることを考えると車通勤の人にとっては、かなりの負担になるので、目に見えてインパクトがあるのだろう。
さて、今回の判定が今後の雇用関係に影響するのか?と考えると、今のところ労働者不足が続いているので、能力がある労働者に対して企業側はそれほど強く出ることができないだろうが、一定のオフィス勤務を条件に提示してくることは可能になるし、労働者側も交渉の余地を作らないといけないのだろう。
まぁ、産業によってオフィス勤務が有効であるものもあるだろうし、それほど関係のないものもあるだろうから、一概に良いとか悪いとかに分割することはできないだろう。
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