オーストラリア住宅ローン返済は大変らしい

2022年からオーストラリア準備銀行が政策金利を引き上げて、インフレを抑えようとしている中、当然ながら金利上昇を伴うので、他の部分にも影響が出てきている。
その中でも、個人に直接的に大きな影響を与えていくのが住宅ローンの返済額の上昇ということらしい。
住宅ローン借入の金利タイプは、借入時は固定金利が適用されるが、その後に変動金利に変更される固定変動タイプがメインで、過去2、3年で借入をした人達の適用金利が変更になるタイミングが2023年下期以降に集中してくるらしい。

そうなると、住宅ローン返済のうちで金利返済部分の重さが一気に上昇して、買い入れ金が8000万円くらいあると月々の金利負担が10万円近く上昇するらしい。年間で120万円も返済額が増えるとなると、そりゃ返済不能に陥る可能性が一気に高まるわけで、先行して消費を抑えて返済資金を貯めている家計もあるらしい。

とはいえ、所得が上がらないと、いたちごっこでいずれかのタイミングで返済不能に陥るのでは???
住宅価格が地域によっては上昇しているらしいので、担保価値の上昇分で借り換えをして金利を抑えるか、売却して一括返済して安いところに買い直すor賃貸に変更する、というくらいしか回避のすべがない感じがする。

売却するとしても誰が購入できるのか?同じように金利返済負担が大きくなると、また売却する流れになるのか?

インフレがディマンドプルで生じているならば、企業利益の増加で家計所得の増加につながる道があるが、いまのインフレはコストプッシュで生じているように見えるので、企業利益は増加せず、家計の所得増加には繋がってこないことを考えると、負のスパイラルに入るようなイメージを持ってしまう。

日本人は国民性として、住宅ローンはどんなに家計が厳しくなっても払う傾向が強いらしい。
アメリカ人は住宅ローンよりも自動車ローンを優先するらしい。これは移動手段がなくなると生きていけなくなるため、ということが言われている。
オーストラリア人はどうなのだろう?住宅に対する思い入れは強いので、頑張って払っていくような印象を持つが、それでも払えなくなるということは生活がにっちもさっちも行かなくなるレベルに厳しくなっていると想像すると、売却も正常なレベルではなく、投げ売りになってしまいそう。

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