インフレに対して中央銀行は有効に対応できているのか?

世界中がインフレ率が高い状況が、かれこれ1年以上続いている中でオーストラリアも相変わらずで5%前後のインフレ率を継続中。
インフレの要因がコストプッシュなのかディマンドプルなのかによって、政府や中央銀行の対策は変化したり調整されたりする必要があるのだろうが、中央銀行ができることは政策金利を調整することが基本。

いまのところは、インフレ率が高かったので政策金利を引き上げて、世の中からお金を吸い上げて、インフレ率を押さえ込むような動きをしていたのだろう。
結果として、一時期に比べてインフレ率は低下しているので、政策目標に対してのアプローチとしては正しかった、という理解で良いと思っている。
ただ、それでもなかなかインフレが収まらないのは、国内要因でインフレが発生しているだけではなくて、輸入商品や製造コストが上昇していることがある、というのはわかりやすい展開。

これを抑えるには金融政策ではなくて、財政政策の方でも手を打たないと止められないのか???
例えば、輸入業者に対して補助金を与えて、商品価格を押さえ込む、同じように製造業者に補助金を与えて製造コストを商品価格に転嫁しないようにするなど。
とはいえ、なぜコストが上がっているのか、それが終わるゴールはどこにあるのかが見えていないと、延々と財政政策を撃ち続けることしかできなくなるので、根本的な解決ではなく、時間の経過にかけているような感じなのだろう。

もう一度、金融政策に戻るとインフレを抑えるために金利を引き上げすぎると、今度は経済環境を悪化させていくことになるので、インフレ率は抑えたが、景気は後退or悪化した、という残念な展開になり得る。
そこを避けるための方法があれば良いのだろうが、中央銀行ができることには限界があるし、政府ができることにも限界があるわけで、そこの調整をつけられるのかは疑問。
経済がグローバル化したことで、一国の要因だけで何かをコントロールすることは難しいのだろうから、他の国の動きを見ながら本来は金融政策や財政政策を活用する必要が出てきているのかも。

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